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残月記 小田雅久仁 ”月”は実に奇奇怪怪な物体である。 そんな余りにも平々凡々な感想が出土して

残月記 小田雅久仁  ”月”は実に奇奇怪怪な物体である。 そんな余りにも平々凡々な感想が出土して
残月記
小田雅久仁

”月”は実に奇奇怪怪な物体である。
そんな余りにも平々凡々な感想が出土してくる。

日本人は(他国での詳細は無知だが)最も”月”が好きな人種の一つであろう。
生活様式もかなり違う奈良時代の万葉集や古い御伽噺でも”月”による不思議な話も幾つかある。
現在に至っても月の裏側は不明(先日中国が着陸に成功したらしいが。。)で、都市伝説や陰謀論には欠かせない存在となっている。
噂話でなくとも、現実に起こる、事件や犯罪も満月が多いとの事だし、実際、知り合いの産婦人の方も満月に生まれる子が多いとも聞いた。
斯く言う自分も”月”を眺める事が好きだ。

本書は『そして月がふりかえる』『月景石』『残月記』の3話収録されており、どれも小田ワールド全開な展開を堪能した。

『そして月がふりかえる』では月が裏返った拍子に”大槻高志”が入れ替わり、愛別離苦する話。
『月景石』は”月景石”という不思議な石を枕下に入れ眠ると月の裏側に行けるという奇想天外な話が余計辻褄が一致する事が面白さを倍増させた。

『残月記』が一番印象的内容(最後に読んだからか、、)だ。
「宇野冬芽」の不器用(手は器用)で醇朴で”生きる力”に没頭した。
最後は何とも言えぬ希望と未知(死)への自由さが内部に広がった。

《安堵と畏怖を併せ持ってただ静穏して地を眺めている》そんな月をこの先見れる限り只々、感受したいと思う。

Instagram:https://www.instagram.com/gaaki923/

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