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癒し 新しいこと

本だって雄と雌があります

本だって雄と雌があります
本だって雄と雌があります
小田雅久仁

「本だって雄と雌があります」
とても驚愕する題名である。
『禍』に戦慄が走ってすぐこの本を把持した。

この人の文章は表現が美しいが故、難解で、しかもこの作品は
故意にそうしてると想うのだが、前置きが非常に長い、、、

然し、先に行くにつれ、物語の泥沼に埋まってしまっていた。
大正、戦時、現在と話しが数珠繋ぎの様に渡っていくのだが、その中に御伽話とも幻想とも妄想とも想う様な物語が続いていく。

初めはタイトルの「本だって雄と雌があります」という本が増えすぎての言訳の駄洒落の様な事かと思いきや、、
その本達が生み出す<幻書>というものが生命の源になり予言書にもなり、、、、これだけでも荒唐無稽な話なのだが、、
滞ることなく頭に擦抜け滑り入ってくる。
最後は此処と此処が繋がっていたんだ、、っと、推理小説宛ら、腑に落ちる術は心と頬を綻びさせた。

深井與次郎の戦地での言葉
『木の股から一人で生まれてきたのではないから、嘗ては孤独ではなかったろうから、昔を思って、昔の夢を見て、きっと泣くのだろう。全人類を抱き締めるように、自らの身体を抱き締めて、全人類として全人類の涙を流すのだろう。』
は印象に残った。

”本”の肝腎さを改めて痛感し、今後も良い自分の”物語”を作り続けていきたい。

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